2005年夏2回戦 宇部商(山口)−静清工(静岡)

宇部商   010000102=4
静清工   000000000=0



2005年夏の2回戦宇部商−静清工。帝京の前田監督のコメントで気になったのは9回表での場面です。この試合は2回表に静清工の2塁 手平松のエラーで1点を先制し、7回に9番の星山のタイムリーで2点目を挙げ8回を終わって2−0で宇部商がリードしていました。 9回表宇部商は1死から8番の豊田がヒットで出塁すると9番の星山に打順が回ります。このときの宇部商はバントができる選手にだけ バントをやらせるチームでした。バントができる選手は6番の山野、7番の高橋、そしてこの9番の星山でした。この星山がバントをす るとなんとこれがヒットになってしまったのです。これで1死1塁、2塁となりました。

ここで次の打者の1番井田ですが、井田は本来バントをしない選手だったのです。日大三戦の9回表に代表されるように。ところがこの 場面でなんとバントを行ったのです。これで2死2塁3塁となると、日大三戦でのヒーロー2番上村がレフトへの2点タイムリーを放ち だめ押しの2点を追加。結局宇部商が静清工を好永の無奪三振完封により4−0で下したのでした。

この場面でゲストの前田監督は玉国監督の采配をこう解説していたんです。「この場面でもし強攻策にいって併殺打を放ってしまったと したら、流れは静清工に行ってしまいますね。仮に得点が入らなかったとしても、相手に流れを持って行かせないためには併殺を防がな くてはならない。だから玉国監督はバントをさせたのですよ。」と。これを聞いた時さすがだと思いました。まあ星山のバントがヒット になってしまった逆の意味での誤算があったから故の采配だったんですよね。